労災事故(労働災害)が起きたら
従業員が仕事中にケガをしたり、熱中症や災害性腰痛などの疾病になったりしたらどうしたらいいのだろうと思われる方も少なくないのではないでしょうか。毎年のように労災が発生するような会社であれば、担当者も慣れたものかもしれませんが、従業員が50人以下くらいの会社であれば、数年に1度あるかないかではないでしょうか。会社ができてからまだ発生したことがないという会社もあるでしょう。そのような会社で労災が発生すると、慌てふためいてしまうかもしれません。
ここでは慌てないためのポイントをご説明します。
不休災害の場合
以前は「赤チン災害」などと言ってましたが(赤チンってまだある?)、程度の軽い負傷等の場合、病院に行かないで済むこともあります。しかし、業務中のケガや疾病の場合は、万が一の場合を考えて、たとえ本人が大丈夫と言っても病院で診てもらうことをお勧めします。病院は労災指定病院に行かせてください。病院では労災保険で受診することを伝えてください。後ほど療養給付請求書(様式5号)を作成し、病院へ提出します。なお、請求書には災害の発生状況を記入する欄があります。発生状況は本人や一緒に作業をしていた人などから確認してください。このことは再発防止対策を定める上でも重要です。
休業災害の場合
休業が必要な場合は上記の治療費以外に次の点に注意してください。
休業4日以上の労災の場合、労働者死傷病報告を遅滞なく労働基準監督署に提出する必要があります。労働者死傷病報告を怠ったり、事実と異なる報告をすると、場合によっては所謂「労災隠し」の疑いが生じます。「遅滞なく」とはできるだけ早くという意味です。休業が4日を超える見込みであることが判明したら直ちに提出しましょう。遅くても発生日から5日までには提出するようにしましょう。(令和7年1月からは電子報告が原則となっています。なお、休業3日までの労災についても4半期ごとの報告があります。)
また、休業4日目からは労災保険による休業補償を請求することができます。(3日目までは事業場の負担となります。)
休業が長期になる場合は、労働者とその家族の生活のことを考えると賃金の支払い時期に合わせて1月単位で請求を行うことが望まれます。
救急車を要請するような大きなケガの場合、消防署から所轄の警察署や労働基準監督署に通報があり、警察署、監督署の調査があることがあります。会社の車で搬送したような場合でも、重症の場合や、複数の者が被災したような場合は自主的に警察や、監督署に通報しておくべきでしょう。そして、現場の保存、作業の停止も担当者に指示してください。作業の再開は警察や監督署の調査後に再開してよいかを確認してから行ってください。但し、再開に当たっては同種災害の発生の恐れが無いことを確認してください。
この他、詳しいことは所轄の労働基準監督署にお問い合わせください。
